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CRA7(ICAN AERO007)インプレッション

  • Renton
  • 2017年3月30日
  • 読了時間: 3分

バイクのインプレッションは非常に難しい。実際に自分自身で乗ってみて「合う」「合わない」を直感的に感じるほうが良いのだろう。ある人は「硬い」と評価するが、ある人は「柔らかい」と評価するかもしれない。それはライダーの脚質によって異なるし、インプレライダーが好んで乗っているマシンに「比べて」なのかは定かではない。

インプレッションとは「印象」の事だ。バイクであればある物に接して自分が使い、感じた「印象」を指す。

印象といういわば各個人に委ねられた「評価」だ。

私自身、機材の評価は絶対評価ではなく、相対評価だと思っている。

よって、このインプレッションも過去のライド(限界までの追い込み)を体験したフレームとの相対評価となる。

また直前まで毎日乗っていたのは世界一の空力性能を持ったMADONE9である。という前置きをしてCRA7のインプレッション内容について見ていきたい。

クラウンロードバイク【CRA7 = CROWN ROAD AERO 7】

【スペック】

サイズ 54cm

カラー クラウンイエロー

フレーム ICAN AERO 007

フォーク Aero Carbon Road Fork

コンポーネント Dura Ace 9000

チェーンリング O.symetric 50×34T

スプロケット 12-25T(11s)

プーリー Ridea Big Pulle C35

ホイール Bontrager Aura5(25c)

タイヤ Bontrager R4 320

重量 7.0kg(54サイズ完成車)

結論から言うと、

CRA7は乗り手を育てるフレームである。

ド派手な塗装、戦闘機のようなフォルムで速く走るにはすぐにしっくりくる。しっくりくるが故に誤魔化しが効かない。

ダンシングだとFフォークの硬さがはっきり出る。ウイップ感に欠けるので少々重く感じることもあるが安定感は抜群だ。路面状況をダイレクトに伝えてくれる。

加速に関してはリアの剛性がうまく調整されているので、ゼロ発進も悪くない。

BB周りは特に縦剛性が高く1000Wスプリントの俊敏な動きでも反応がモタつくことはない。

剛性に対して乗り心地も悪くない。トップチューブが地面に対して水平なので振動吸収性に優れている。これにより長時間ライドでの身体の疲労は軽減されるだろう。

つまり、普通にレースで使える機材だ。

はっきり言うと

「このフレームで負けたら実力不足」

と言うのも、実力がそのまま反映されるフレームであるということだ。

これは特徴的なアドバンテージを持っていないプレーンなフレームという意味である。

巷にはイチゴやらブルーベリーの味付けされたヨーグルトがある中、CRA7は全く味の付いていないプレーンヨーグルトだ。載せるトッピングにより味が変わる。したがって出来上がるスイーツがヨーグルト本来の味なのか、トッピングによる味なのか誤魔化されずにすむ。

話を戻すと、乗り手の得手不得手が顕著に現れるので、サイクリスト本来の能力(クライマータイプなのかスプリンタータイプなのか等)を見極めていきやすい。最近のハイエンドバイクは特徴的なアドバンテージを持っているがゆえに、ライダー本来の脚質が判りにくい状況だ。

しかしCRA7は違う。自身の持つ能力によってアドバンテージが生まれる。ある人にとってはクライムに特化したバイクとなるし、あるに人にとっては高速巡航のTTマシンと化す。

しかし悪く言えば、ハイエンドバイクを相手にしたら、アドバンテージがないということになる。

そんなことは当たり前である。

【フレーム価格】

CRA7:フレームセット12万

MADONE9:フレームセット55万+専用ハンドル7万

どうだろうか、この圧倒的なコストの違い。

走りの目的が合えばコストパフォーマンスを稼げるバイクとなるはずだ。

CRA7で自身の脚質を見極めてから、各社の専門性に特化したバイクを選ぶのも悪くない。

昨今のカーボンフレームは猫も杓子もエアロで高剛性。乗り手を育てるフレームは少ない気がする。おそらく一般的な人間にはCRA7以上の剛性はいらない。むしろ、足を削らないような優しいフレームの方が良いだろう。極端なアドバンテージで誤魔化されずに自身の脚質を磨いていきたい、そんなレーサー向けのモデルだと感じた。


 
 
 
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